撮影: Mallikarjun Katakol
現在、グローバルな活躍をしている南インド出身のアーティスト、N・S・ハルシャ氏。このたび日本初の個展「N・S・ハルシャ展 ~チャーミングな旅~」(森美術館、2017.02.04-06.11.)が開催されるのを記念して、ハルシャ氏が絵師に挑戦し、アダチ版画研究所の彫師・摺師と共に創造した現代の浮世絵がこのたび完成いたしました。
透明感あふれる色彩を特徴とするハルシャ氏の作風と和紙と水性の絵具から生まれる伝統木版画特有の風合いが見事に調和したオリジナル木版画です。インドの伝統文化に向き合い独自の表現を確立してきたハルシャ氏と日本の伝統の木版技術を継承するアダチ版画とのコラボレーションをここに紹介します。
1969年、インド、マイスール生まれ、現在も同地に在住。1995年にヴァドーダラのマハラジャ・サヤラジオ(MS)大学にて絵画修士課程修了後、DAAD(ドイツ学術交流会)奨学金(2012年)、アルテス・ムンディ賞 (2008年)など数々の賞を受賞。
ハルシャ氏が得意とする透明感あふれる色彩と、日本独自の伝統木版画が持つ風合いが見事に調和した本図。恥ずかしそうに手で顔を覆いながらも、もう一方で天を指さす黄金に輝く猿の姿は、まるで神から伝えられる進むべき道を示しているかのようです。
ハルシャ氏が得意とする透明感あふれる色彩と、日本独自の伝統木版画が持つ風合いが見事に調和した本図。恥ずかしそうに手で顔を覆いながらも、もう一方で天を指さす黄金に輝く猿の姿は、まるで神から伝えられる進むべき道を示しているかのようです。
ハルシャ氏が得意とする透明感あふれる色彩と、日本独自の伝統木版画が持つ風合いが見事に調和した本図。恥ずかしそうに手で顔を覆いながらも、もう一方で天を指さす黄金に輝く猿の姿は、まるで神から伝えられる進むべき道を示しているかのようです。
「奇襲」とつけられた本図では、そのタイトル通りハルシャ氏の母国・インドで神の化身ともいわれる象が、整然と並べられた椅子を踏み潰し荒々しく進んでいきます。明るいユーモアの中に秩序だった世界の崩壊、現実世界の不条理を感じさせる作品です。木版画特有の軽やかな色彩と柔らかみある質感が、作品のもつポップさとチャーミングさを更に引き立てています。