金子富之

せきせい

山形を拠点とし、「目に見えない存在の具現化」をテーマに精霊や妖怪、神などの精神的な存在を作品として描き出す期待の若手アーティスト・金子富之氏。このたび金子氏が描く神獣の世界が「赤虎」「青虎」として、伝統木版技術により色鮮やかに完成いたしました。

金子氏が描いた版下絵と指示。

背景には脈動するエネルギーを波模様で表現しています。

光と復活の母胎として象徴的に描かれた黒い太陽。

筆の勢いをそのままに彫り上げた版木。

木版画独自の鮮やかな色彩で一枚一枚摺り上げていきます。

作品の下方に摺られた金子氏の落款

欄外に書きこまれた金子氏の直筆サイン。

人間国宝・岩野市兵衛が漉いた、楮100%の手漉き和紙(越前生漉奉書)を使用。

刀の先に神経を集中させ
エネルギー溢れる謹厳な虎の姿を
彫りあげる

金子氏のエネルギー溢れる描線をリズミカルに彫りあげていきます。絵師の筆遣いを感じながら、その描線を忠実に小刀一本で彫る作業には、彫師の高い集中力と精度が求められます。

日本独特の素材と
技から生まれる
赤と青の鮮やかなコントラスト

伝統木版画特有の軽やかで鮮やかな発色は、手作業で作られた楮の和紙に馬連で水性絵具を摺りこむことで生まれます。色鮮やかに摺り上げられた赤と青のコントラストが見るものを魅了します。

金子富之

日本画をベースとしている私の作品を伝統木版の技で仕上げて頂く事は大変嬉しいことです。最初に木版になった自分の作品を見た時、どこか大人びた印象に思いました。昔から伝わる木版のイメージや雰囲気がそうさせたのだと思います。説得力を持つ大衆の意識に呑みこまれてはいけないと思いつつ、調和しなければならないと思う心に伝統というゆるぎない指針を見せて頂いた思いです。私も自分の中心軸をぶれさせないように制作しなければと思いを強くいたしました。

1978年埼玉県生まれ。山形県在住。東北芸術工科大学大学院博士課程修了。実態の無いものの具現化を主題とし、主に妖怪や精霊、神など精神的存在を平面に置き換える。主な展覧会に「19th DOMANI・明日展」国立新美術館(2018)、個展「荒ぶる神々」ミヅマアートギャラリー(2017)など。

赤虎・青虎 2図セット

セット内容
南を守護する「せき」と東を守護する「せい」。金子氏独特の神獣の世界が伝統木版画で色鮮やかに創造されました。赤い虎を「陽」と見立てると、青い虎は「陰」となり、二体で世界のバランスを司る「陰陽」となります。この世界を司る究極のバランス。万物がこのバランスの上に成り立っているという、天地創造にも通じる壮大な世界観が左右対称に描かれた「赤虎」「青虎」によって見事に表現されています。

額寸法:52.0cm×68.5 cm

額仕様:2.8kg、木製、アクリル(UVカット70%)


※額付商品については、ご注文後20日程度でのお届となります。

赤虎

中国では南方を守護する朱雀と置き換えられ、神格化されることもある神秘的な赤い虎。赤虎とは中国の精霊で、人間に変身する妖力を持つと言われてきました。そして、赤い虎を「陽」と見立てると、青い虎は「陰」となり、二体で世界のバランスを司る「陰陽」となります。黒い太陽を背に、正面を見据える力強いポーズの赤虎からは、金子氏自身のゆるぎない精神と情熱が伝わってきます。氏独特の神獣の世界が余すところなく表現された作品です。

部数
100部
画寸法:
33.1×23.2 cm
額寸法:
53.5cm×42.0 cm  専用額について
額仕様:
1.8kg、木製、アクリル(UVカット70%)
版種
木版画
用紙
越前生漉奉書(人間国宝 岩野市兵衛)
出版年:
2019年6月
制作
株式会社アダチ版画研究所
監修
(公財)アダチ伝統木版画技術保存財団
協力
ミヅマアートギャラリー
納期
ご注文から1週間以内

青虎

中国では東方を守護する青龍と置き換えられ、神格化されることもある神秘的な青虎。龍と虎は、古代より権力の象徴としても描かれてきました。赤い虎を「陽」と見立てると、青い虎は「陰」となり、二体で世界のバランスを司る「陰陽」となります。黒い太陽を背に、正面を見据える力強いポーズの青虎からは、金子氏自身のゆるぎない精神と情熱が伝わってきます。氏独特の神獣の世界が余すところなく表現された作品です。

部数
100部
画寸法:
33.1×23.2 cm
額寸法:
53.5cm×42.0 cm  専用額について
額仕様:
1.8kg、木製、アクリル(UVカット70%)
版種
木版画
用紙
越前生漉奉書(人間国宝 岩野市兵衛)
出版年:
2019年6月
制作
株式会社アダチ版画研究所
監修
(公財)アダチ伝統木版画技術保存財団
協力
ミヅマアートギャラリー
納期
ご注文から1週間以内

赤虎

青虎