浮世絵が見られる美術館・博物館まとめ(日本編)※随時更新

浮世絵が見られる美術館・博物館まとめ(日本編)※随時更新

日本には、浮世絵のコレクションが豊富な美術館・博物館がたくさん存在します。大衆に広く愛されたからこそ、全国各地へと広まった浮世絵。休日のちょっとした遠出や旅行のかたわら、ぜひ足を運んでみてくださいね。

*休館中* 国立劇場 伝統芸能情報館(東京・半蔵門) ※2F図書閲覧室の利用は可能(要事前予約)。
国立劇場に隣接する伝統芸能情報館は、歌舞伎や文楽といった日本の伝統芸能にまつわる資料を収蔵し、1階の情報展示室で公開しています。観劇の際にはぜひお立ち寄りを。衣裳や小道具、映像資料とともに、華やかな役者絵が、舞台の熱気と興奮を伝えてくれます。

伝統芸能情報館 外観(提供:独立行政法人 日本芸術文化振興会)

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住所:〒102-8656 東京都千代田区隼町4-1
TEL:03-3265-7411
公式HP:https://www.ntj.jac.go.jp/tradition.html
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東京国立博物館(東京・上野)
明治5(1872)年に開館した日本で最も歴史の長い博物館。本館2階(日本美術の流れ)の10室にて浮世絵の常設展示を行っています。定期的な展示替えがあるため、何度足を運んでも毎回新しい発見があること間違いなし。浮世絵以外にも、一日では見きれないほどの日本・東洋の文化財が展示されています。

東京国立博物館本館 外観(提供:東京国立博物館)

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住所:〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式HP:https://www.tnm.jp/
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すみだ北斎美術館(東京・両国)
葛飾北斎が生涯のほとんどを過ごしたと言われる東京都墨田区の区立美術館。北斎生誕の地のそばに建つ同館では、北斎やその門人の作品を幅広く所蔵。公式ホームページ掲載の「北斎ゆかりの地MAP」で、美術館帰りに「北斎めぐり」を楽しんでみては?

すみだ北斎美術館 外観(撮影:尾鷲陽介)

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住所:〒130-0014 東京都墨田区亀沢2-7-2
TEL:03-6658-8936
公式HP:https://hokusai-museum.jp/
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*休館中* 東京都江戸東京博物館(東京・両国)
江戸から東京へと続く歴史を紹介し、当時の人々の暮らしや文化を体感することができる博物館。常設展では、江戸時代に花開いた江戸の出版文化を紹介する過程で、浮世絵や版本が紹介されています。

東京都江戸東京博物館 常設展内観(提供:東京都江戸東京博物館)

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住所:〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1
TEL:03-3626-9974
公式HP:https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
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太田記念美術館(東京・原宿)
肉筆浮世絵・浮世絵版画を約14,000点所蔵する、日本有数の浮世絵専門美術館。豊富で良質な所蔵作品を生かしたユニークな企画展を年間を通して開催しています。さまざまな浮世絵を紹介している公式Twitterは、フォロワー数20万人を誇る人気アカウント。

太田記念美術館 外観(提供:太田記念美術館)

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住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1-10-10
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式HP:http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/
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川崎浮世絵ギャラリー(神奈川・川崎)
多くの浮世絵ファンに惜しまれつつ2016年に閉館した「川崎・砂子の里資料館」のコレクション約4,000点の中から、毎月さまざまなテーマを設けて浮世絵を展示する駅直結のギャラリー。広重の浮世絵を思い浮かべながら、駅の東側を走る旧東海道を歩いてみるのも一興。

川崎浮世絵ギャラリー 内観・外観(提供:川崎浮世絵ギャラリー)

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住所:〒210-0007 神奈川県川崎市川崎区駅前本町12-1 川崎駅前タワー・リバーク3F
TEL:044-280-9511
公式HP:https://ukiyo-e.gallery/
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岡田美術館(神奈川・箱根)
自然豊かな箱根の小涌谷温泉にある美術館。近世・近代の日本の絵画と、東洋の陶磁器を中心に常時約450点を展示。収蔵品の中には、北斎・歌麿の肉筆浮世絵など浮世絵のコレクションも。鑑賞後には、併設の100%源泉かけ流しの足湯カフェや四季折々の草花が楽しめる広い庭園で、ゆっくり余韻に浸ることもできます。

岡田美術館 外観(提供:岡田美術館)

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住所:〒250-0406 神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
TEL:0460-87-3931
公式HP:https://www.okada-museum.com/
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藤沢市藤澤浮世絵館(神奈川・藤沢)
藤沢市が所蔵する浮世絵や郷土資料の展示施設。東海道の藤沢宿や江の島を描いた浮世絵を鑑賞できます。北西に大山(雨降山)、東に遊行寺(清浄光寺)、南東に江の島と、江戸時代以来の名所に囲まれた藤沢ならではの企画展示を行っています。

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住所:〒251-0041 神奈川県藤沢市辻堂神台2-2-2 ココテラス湘南 7F
TEL:0466-33-0111
公式HP:http://fujisawa-ukiyoekan.net/
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千葉市美術館(千葉・千葉)
JR千葉駅から徒歩15分、市街地にあるビル型建築の美術館。2020年夏のリニューアルで、地下2階から地上11階の建物すべてが美術館となり、5階に約400㎡の常設展示室が登場。近世から近代の日本絵画と版画、現代美術、そして房総ゆかりの作品の3つを大きな柱とする同館の収蔵品約10,000点のハイライトを、いつ行っても観られるようになりました。常設展は約1ヶ月ごとに展示替えが行われます。

千葉市美術館外観(提供:千葉市美術館)

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住所:〒260-0013 千葉県千葉市中央区中央3-10-8
TEL:043-221-2311
公式HP:https://www.ccma-net.jp
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那珂川町馬頭広重美術館(栃木・那珂川)
栃木県那珂川町の馬頭温泉郷にある美術館。歌川広重の肉筆画・版画を中心としたコレクション展示のほか、年に数回特別展を開催しています。地元産の八溝杉の温かみを感じられる隈研吾氏設計のモダンな建物も見どころの一つ。

那珂川町馬頭広重美術館 外観(提供:那珂川町馬頭広重美術館)

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住所:〒324-0613 栃木県那須郡那珂川町馬頭116-9
TEL:0287-92-1199
公式HP:http://www.hiroshige.bato.tochigi.jp/
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北斎館(長野・小布施)
北斎が肉筆画に熱を注いでいた晩年期に、度々訪れていた長野県小布施町の美術館。北斎が天井絵を描いた祭屋台や肉筆画を展示するほか、北斎をテーマとした企画展も行っています。近隣には交流のあった高井鴻山の記念館も。ミュージアムショップの多彩な北斎グッズもお見逃しなく。

北斎館 外観(提供:北斎館)

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住所:〒381-0201 長野県上高井郡小布施町大字小布施485
TEL:026-247-5206
公式HP:http://hokusai-kan.com/
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静岡市東海道広重美術館(静岡・由比)
東海道由比宿の本陣跡地である由比本陣公園内に建つ美術館。「東海道五十三次」をはじめとする広重の風景画の揃物を中心に、約1,400点を所蔵。館内には二つの展示室のほか「浮世絵の基礎知識」を学べるエリアや「版画摺り体験コーナー」が設置されていて、浮世絵をはじめとする江戸文化への理解を深めることができます。

静岡市東海道広重美術館 外観(提供:静岡市東海道広重美術館)

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住所:〒421-3103 静岡県静岡市清水区由比297-1
TEL:054-375-4454
公式HP:https://tokaido-hiroshige.jp/
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貨幣・浮世絵ミュージアム(愛知・名古屋)
東海銀行(三菱UFJ銀行の前身である一行)が1961年に開室した貨幣展示室が2021年11月にリニューアル。約15,000点の貨幣関係資料と、広重の風景画を中心とした約1,800点の浮世絵版画のコレクションを一般公開しています。貨幣関係資料は常設展示、浮世絵版画は企画ごとに展示替えを行います。

貨幣・浮世絵ミュージアム 内観(提供:貨幣・浮世絵ミュージアム)

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住所:〒460-8660 愛知県名古屋市中区錦3-21-24 三菱UFJ銀行名古屋ビル1F
TEL:052-300-8686
公式HP:https://www.bk.mufg.jp/currency_museum/index.html
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中山道広重美術館(岐阜・恵那)
中山道の大井宿があった岐阜県恵那市の美術館。約1,500点の所蔵品の中でも、中山道の情景を表した「木曽海道六十九次之内」71図は同館が誇る屈指のコレクション。毎年秋に鑑賞の機会が設けられています。館内の「浮世絵ナビルーム」では、摺り体験ができるコーナーもあり、浮世絵について楽しく学ぶことができます。

中山道広重美術館 外観(提供:中山道広重美術館)

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住所:〒509-7201 岐阜県恵那市大井町176-1
TEL:0573-20-0522
公式HP:https://hiroshige-ena.jp/
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和泉市久保惣記念美術館(大阪・和泉)
久保惣株式会社からの美術品等の寄贈を受け、1982年に開館した市立の美術館。日本・中国の書画・工芸品など東洋古美術を主とする約11,000点を所蔵し、うち上方絵を含む浮世絵版画は約6,000点にのぼります。およそ5,000坪の敷地内には茶室、音楽ホール、市民ギャラリーなども併設されています。

和泉市久保惣記念美術館 外観(提供:和泉市久保惣記念美術館)

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住所:〒594-1156 大阪府和泉市内田町3-6-12
TEL:0725-54-0001
公式HP:http://www.ikm-art.jp
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島根県立美術館(島根・松江)
宍道湖畔に建つ島根県立美術館は、美しい夕景でも知られ、3〜9月の閉館時刻を「日没後30分」に設定しているユニークな美術館。故・菊竹清訓設計の渚をイメージした優美なフォルムの建築も魅力で、コレクション収集の指針のひとつに「水を画題とする絵画」が挙げられています。浮世絵のコレクションは、松江出身の実業家・新庄二郎氏旧蔵品(新庄コレクション)と、津和野出身の北斎研究者・永田生慈氏旧蔵品(永田コレクション)の2大コレクションを中心とした、約3,000点。

島根県立美術館外観(提供:島根県立美術館)

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住所:〒690-0049 島根県松江市袖師町1-5
TEL:0852-55-4700
公式HP:https://www.shimane-art-museum.jp
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山口県立萩美術館・浦上記念館(山口・萩)
浮世絵版画の歴史を幅広く網羅した約5,500点の浮世絵の名品と、古代から現代に至る日本・東洋のやきもののコレクションを二つの柱とする美術館。また施設内の茶室では現代美術家によるインスタレーション展示が試みられています。世界遺産である萩の城下町に隣接し、周辺には史跡も多数。

山口県立萩美術館・浦上記念館 外観(提供:山口県立萩美術館・浦上記念館)

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住所:〒758-0074 山口県萩市平安古町586-1
TEL:0838-24-2400
公式HP:https://www.hum.pref.yamaguchi.lg.jp/
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広重美術館(山形・天童)
歴代の広重作品を所蔵する、山形県天童市の温泉街にある美術館。初代広重が天童藩からの依頼を受けて描いた肉筆画の作品群は「天童広重」と呼ばれ、同館では、それらの一部に加え、広重の錦絵や関連資料を収蔵。コロナ下での長期休館中、メタバース上の美術館で所蔵品を公開するなど新たな活動にも取り組み、2024年春にリニューアルオープン。施設1階部分は、現在地域の交流拠点となっています。

広重美術館外観(提供:広重美術館)

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住所:〒994-0025 山形県天童市鎌田本町1-2-1
TEL:023-654-6555
公式HP:https://www.hiroshige-tendo.jp/
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小樽芸術村(北海道・小樽)
北海道の海の玄関口、小樽に2016年に誕生した文化スポット。重要文化財を含む同地の歴史的建造物5棟を活かし、小樽芸術村(公益財団法人似鳥文化財団)が所蔵する様々な美術・工芸品のコレクションを紹介しています。近現代の日本美術を中心に展示する似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店)は、かつて作家・小林多喜二が勤務していた場所。浮世絵のコレクションも拡充中。

似鳥美術館、および旧三井銀行小樽支店[重要文化財]外観(提供:公益財団法人似鳥文化財団)

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住所:〒047-0031 北海道小樽市色内1-3-1
TEL:0134-31-1033
公式HP:https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/
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文・「北斎今昔」編集部